力学的エネルギーは、「位置エネルギー」と「運動エネルギー」に分けることができます。
位置エネルギーは、高いところにある物体が持つエネルギーのことです。
高いところに位置するということは、その後落ちる、転がるなどして他の物体にエネルギーを与え、仕事をする潜在能力を秘めているとも言えるわけです。この秘めたエネルギーを位置エネルギーと言います。
一方、運動エネルギーとは、その名の通り動いている物体が持つエネルギーのことです。ある速度で運動していれば、ぶつかって他の物体にエネルギーを与えて仕事をする能力を秘めていると言えます。したがって、速度が高いほど大きな運動エネルギーを持っていることになります。
力学的エネルギー保存の法則
力学的エネルギーは、位置エネルギーと運動エネルギーに分けられます。なので力学的エネルギーはその物体の位置エネルギーと運動エネルギーを足したものになります。
そして、ある物体の力学的エネルギーは、外から力が働かない限り、常に一定です。これは、「力学的エネルギー保存の法則」といい、以下の式で表されます。
~力学的エネルギー保存の法則~
・力学的エネルギー=運動エネルギー+位置エネルギー
例えば、高い山からボールが転がっていくと、ボールはどんどん加速していって、運動エネルギーが増えていくことになります。しかし、高さは失われていくので位置エネルギーは減っていきます。
この時、力学的エネルギーの全体量は一定なので、山のどの位置でも、位置エネルギーと運動エネルギーを足した値は変わりません。