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睡眠不足で減量すると、筋肉が減る

睡眠不足で減量すると、筋肉が減る

睡眠について、コチラの動画で詳しく簡潔に紹介しています。

 

 

アスリートが減量をする際、付けた筋肉量はできる限り維持する必要があります。

 

 

減量で筋肉量を減らしてしまうと、体重は減るものの、筋力やパワーなどの能力は落ちてしまい、パフォーマンスダウンに繋がってしまうからです。

 

 

では、筋肉量を維持しながら減量を行うには、どのようなポイントに気をつけると良いのでしょうか?それについて、以下の記事で解説しています。

 

 

 

関連記事

 

・アスリートが筋肉量を維持したまま、減量する方法

 

・アルコールとスポーツ②(ダイエット)

 

・陸上短距離、長距離、跳躍選手と減量について①(なぜ痩せられない?)

 

 

 

これらの記事で解説しているもの以外に、もう一つのポイントとして「睡眠」が挙げられます。

 

 

ここでは減量の質を高めるための睡眠時間について紹介していきます。

 

 

 

睡眠不足での減量は失敗する

 

Nedeltchevaほか(2010)の研究では、睡眠を8.5時間取った群と、5.5時間しか取らなかった群で、減量中の除脂肪体重(筋肉量の指標)の落ち幅を比較しました。

 

 

その結果、睡眠5.5時間群では除脂肪体重の落ち幅が大きくなっていました。

 

 

 

※Nedeltchevaほか(2010)より作成

 

 

 

このように、減量中に睡眠時間を少なくしてしまうと、筋肉量を大幅に落としてしまうことにつながることが分かります。

 

 

 

 

覚醒時間が長いと糖質やタンパク質の分解が進む

 

この原因として、呼吸商の増加が挙げられます。

 

 

呼吸商とは、吐いた空気中の酸素と二酸化炭素炭素の割合を示すものです。

 

 

人間は安静時、主に脂質を利用してエネルギーを生み出しています。脂質は、少ない酸素の量でより多くのエネルギーを生み出すことができるので、この時に使う酸素の量は少なくて済みます。

 

 

そして、酸素は使われると、水と二酸化炭素に変わります。

 

 

脂質は、少ない酸素の量で多くのエネルギーを生み出すことができるので、脂質を主に利用している安静時には、酸素を多くは使いません。酸素を多く使わないなら、二酸化炭素炭素も多く出てきません。

 

 

したがって、安静時、特に寝ている時においては、吐いた空気の酸素に対する二酸化炭素の割合は低くなります。

 

 

しかし、身体が活動状態にあるときは糖質の量が高まります。糖質は同じエネルギー量を生み出すにしても、使われる酸素の量が多くなります。

 

 

なので、排出される二酸化炭素も多くなり、呼吸商は大きくなります。

 

 

また、減量中はエネルギーが不足状態にあります。その時、体は自身の筋肉を分解することで、新たな糖質を生み出します。これを、糖新生といいます。

 

 

減量中に睡眠時間を削り、活動時間が長くなると筋肉を分解しながらエネルギーを生み出しやすくなる。そのため、減量で筋肉量が減りやすくなってしまうというわけです。

 

 

 

 

タンパク質摂取を増やすことで、筋肉量減少を防ぐ

 

Nedeltchevaほか(2010)の研究では、減量中のタンパク質摂取量が非常に低く(60g程度?)、タンパク質の摂取を増やせていたら、筋肉量の減少はかなり防げていた可能性があります。

 

 

タンパク質を多く摂取することは、減量中に筋肉量を減らしてしまわないための鉄則です。

 

 

理想としては、睡眠時間をしっかり確保(8時間)しながら、タンパク質を多く摂取(2g以上)することでしょう。これらを守ったうえで、1日全体の摂取エネルギーを調整する必要があります。

 

 

 

参考文献

・Nedeltcheva, A. V., Kilkus, J. M., Imperial, J., Schoeller, D. A., & Penev, P. D. (2010). Insufficient sleep undermines dietary efforts to reduce adiposity. Annals of internal medicine, 153(7), 435-441.

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